衆議院議員 玄葉 光一郎(げんば こういちろう)の公式ウェブサイトです

本文とグローバルメニュー・サイドメニュー・フッターへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

玄葉光一郎事務所 Koichiro Gemba Official web site

お電話でのお問い合わせ

東京都千代田区永田町2-2-1衆議院第一議員会館819号室 

ともに乗り越える。

本文のエリアです。

国会議事録一覧

予算委員会(平成16年2月10日 議事録)

〇玄葉委員 民主党の玄葉光一郎です。

 先ほど来から総理が何度もおっしゃっている、国から地方へ、あるいは官から民へ、こういったいわば改革スローガンといいますか、小泉政権のスローガンに直結をするテーマを議論させていただきたいというふうに思っております。特に三位一体改革は、結果として財務省のためだけの分権になってしまっているのではないか、あるいは単に地方切り捨てに終わってしまっているのではないか。我々は地方発展のための分権改革というものを考えているということを含めて、議論をさせていただきたいというふうに思っております。ちなみに、知事会の知事会長さんは、今回の三位一体改革の姿を見て、三位ばらばらの改悪だ、こういうことをおっしゃっているわけでございます。それも含めて後ほど議論をさせていただきたいと思いますけれども、まず、地域経済を見てみたいというふうに思うんです。景気全体を見ると、私はまゆつばものだと思っておりますけれども、緩やかな回復過程だということを政府は言っているわけであります。まゆつばだというのは、先ほど午前中にも議論がありましたけれども、どうも輸出に頼っている、しかも中国に頼っている経済になっていますね、こういうこともございます。同時に、我々、特に注目をしなきゃいけないのは地域経済ではないかというふうに思っています。地域の現場を歩くと、冷え切っています。国会のために東京に参りますと、ビルが林立をして、もしかしたら景気がいいんじゃないか、こういう錯覚を覚えるときもあるんですけれども、どうも、それぞれの、全国各地の現場はそうではない。まず、この地域の経済の実態をどういうふうにとらえておられるか、総理大臣にお伺いいたします。

〇小泉内閣総理大臣 大企業におきましては収支の改善、業績向上が随所に出てまいりましたけれども、まだ地域まで及んでいないということは事実だと思います。この業績なり収支の改善が中小企業に及び、ひいては地域が活性化していくことにつなげていきたい。そういう点において、地域の再生、都市再生、あるいは特区構想、あるいは一地域一観光等総合的に支援していく体制を整えて、地方にできることは地方にという、意欲が出るような改革を実現していきたいと思っております。

〇玄葉委員 地域に景気がよくなっているという、そういうマクロ経済全体の状況は及んでいない、こういう認識だということでありますね。地域はどうもよくない、まずこの現状認識を持っていただきたいというふうに思っています。もう一つは、どうも、先ほど申し上げたこととも絡みますけれども、東京もしくは首都圏とその他の地方で格差が広がってきているのではないか、こういう認識を私は持っているわけでありますけれども、その点はいかがですか。

〇小泉内閣総理大臣 東京とやはり地方とは違っていると思います。東京におきましてはかなり活性化の兆候が見えておりますが、これがまだ地方に及んでいないという点は、私は大方の見方ではないかなと思っております。

〇玄葉委員 つくづく最近感じるのは、先ほども議論がありましたけれども、結局、今までは、東京がよくなると半年後ぐらいに地方がよくなる、こういういわば経済波及経路があったと思うんですけれども、御案内のとおり、今、大手の製造業がよくなっても、それらの工場は海外にある、パーツはまた海外でつくる、公共事業もよくないということで、今までの波及経路がいわば寸断されている、こういう状況じゃないかと思います。これを見ていただきたいんですけれども、一目瞭然なんですね。過去五年間の就業者数の変化率を見てみると、首都圏はほとんど就業者数が減っていない。だけれども、その他の地方はみんな減っている。群馬県は五年間で八%も減っている、就業者数が。和歌山県に至っては一一%も減っている。一目瞭然で、首都圏あるいは東京圏とその他の地方、こういう構図ができているんですね。まず、このことの現状を踏まえていただきたいんです。総理、いかがですか。

〇小泉内閣総理大臣 地域において、まだ雇用情勢におきましても、経済情勢においても厳しいものがあるということは、そのとおりだと思っております。

〇玄葉委員 私は、先ほど岡田幹事長から、日本の競争力の一定の回復というのは小泉政権の成果ではない、こういう議論がありましたけれども、大事なことは、競争力の再生強化と地域における仕事づくり、地場での仕事をつくる、あるいは持続可能な生活圏をそれぞれの地域でつくる、この両立ができるかできないかだと思うんですね。今できていないことが、小泉政権のあるいは小泉構造改革の最大の問題の一つじゃないかというふうに思っています。今、総理が御自身でおっしゃったように、地方は悪い、どうも東京圏とその他の地方で格差も広がっている、そういう認識を踏まえて、では、政府としてはどうするんですかということをお伺いしたい。

〇中川国務大臣 今、総理からも、それから玄葉委員からも御指摘ありましたように、業種それから中小企業、地域によって、依然として厳しい状況のところがあることは私は事実だと思っております。したがいまして、特に、中小企業に対しては、この場でも何回もお話ししておりますけれども、厳しい現状のところに対して、資金面、技術面、人的面、ネットワーク面でのいろいろなスピード感のある柔軟な対策をとっていきたいというふうに思っておりますし、また、地域としても、例えば政府系金融機関とか民間金融機関とか、あるいはまた自治体とか、そういうものがばらばらにするのではなくて、地域の知恵とかパワーを結集した形で、いろいろな相談窓口をとって、総力で、その地域活性化のために頑張っていきたいということで、今御指摘のような地方、あるいはまた一番ダメージを受けている、その地方を特に支えている中小企業に対して、いろいろな対策を現在とっているところでございます。

〇金子国務大臣 地域再生の担当で、各地域からいろいろなアイデアを募集しておるのでありますけれども、このわずか一カ月間の間で全国から七百カ所案件が出てまいりました。先生のお地元の福島県、知事がいいんですかね、物すごい案件が、県から市から町まで出てまいりまして、今それを、私たちはどうやったら実現できるかという前提で進めておるんです。ただ、幾つか、一つ二つだけ例を申し上げたいのは、四日市なんですけれども、先ほど来、民間の自助努力だけでできたというお話もちょっとあったんですけれども、四日市のコンビナートというのは、高度成長を、少品種大量生産のコンビナートとして我が国を支えてきました。規制があって、災害防止法というのががんじがらめにあったものですから、建て直したくても建てられない。今の時代は多品種少量のコンビナートを要求された。工夫しました。規制を改革いたしまして、新しい安全策を導入してもらいまして、そういう工場が今度できるようになりました。現実に、この規制緩和だけで七百億円の設備投資がもう既にことしから起こってまいります。九州の響灘というところは、あそこは二十四時間、三百六十四日、通関を可能にしたんです。正月一日だけ休み。そうしましたら、水深が十五メーターあるものですから、今まで北米の大型コンテナ船が全部韓国に行っていたんです。今度は九州に入ってきます。津軽海峡を越えて、そして日本海を渡って帰ってきまして、そして九州、下関に入ってから、ここをハブとして、今度は中国、韓国にディストリビュートを行うという、いわばこういうハブ空港ができる可能性が出てきました。それによって、この地域でいわばロジスティック業務という運送業務が今出始めていまして、少し時間はかかります、七年間かかりますけれども、雇用が五千人ふえるという事業計画が今広まっております。そういうたぐいの話というのがあちらこちらに、まだ鹿島にもほかにもある、福島にも多分そういうものが出てきているんだろうと期待をしております。

〇玄葉委員 再生プログラムというのは金のない取り組みですよね、一言で言って。よくわからないのは、四日市コンビナートでもそうなんですけれども、それは、たまたまそこはある意味じゃ特区的に、集中的にやろうということで取り組みをした、それでうまくいきました、こういう話なんですけれども、もともと、これから議論しようとしている三位一体改革との関係というのは一体どういうことなんだろうか。つまり、四日市コンビナートでも何でもそうなんですけれども、もともとそういう権限とか規制とかというものを地方に与えていたらば、四日市コンビナートだけではなくて、それぞれの地域にそういうものが既に生まれていたかもしれない。どういうふうに考えたらいいんですか、三位一体改革との関係は。

〇金子国務大臣 地域再生の場合には、私たち考えておりますのは、できるだけ従来の予算措置というのを講じずに、一般的に、今の地域限定である特区ではなくて全国版として、そういう規制あるいはアウトソーシングというものを、具体的な地方から提案があった、しかも地方再生にふさわしいというものについては、それを全国版で対応していきたいと思っているんです。それから、あえて申し上げますけれども、当然でありますけれども、金目ということについて言えば、これは、これから市町村合併が始まる。そうしますと、学校が統合する、廃校になる、何か活用の方法はないか。従来ですと、そういうものをほかの用途に使おうとしますと、目的外使用ということで、出した予算を返還しろというようなのも出てきましたけれども、それは、そうじゃないだろう、それぞれの地域で使ってもらおう。かつ、自治省にも協力いただきまして、それを他用途に使う場合には、もう一遍リニューアル債というのも考えてもらおう。それから、それを中小企業が使うような場合には、今度は産業省にも考えてもらって、「がんばれ!中小企業」ファンドという、まあこれはちょっとまだ名前を考えていただいていますけれども、そういうような金融措置というのもあわせてこういう地域再生というのでは考えていこうというのが基本的な考え方であります。

〇玄葉委員  ですから、三位一体改革との関連はどうなるのかということを聞いているわけであります。つまり、ある意味ではお上の取り組みなんですよね、一言で言いますと。申請があれば出せ、希望があれば出せと。最初からそれぞれの地域を信じて任せてあげればいいわけですよ。三位一体改革が仮に進んでしまえば、今の再生事業というのは何だと。私、別に反対はしません、はっきり申し上げて。ただ、一体何なんだと、この位置づけは。一方で三位一体改革が進んで、一方でこの再生事業が特区的に進んで、一体どういうことなのかなと。どうですか。

〇麻生国務大臣 基本的には、今の時代というのは、明治この方、多分廃藩置県までさかのぼるんだと思いますが、明治四年の廃藩置県この方、中央集権でやってきた日本という国において、多分、地域主権というものに大きく流れが変わりつつある、地方分権というより地域主権というようなものに変わりつつあるんだというのが今の流れ、これがはっきりしてきたのがこの数年なんだと私自身はそう思っております。したがいまして、今までの三千二百あります、正確に言えば三千百七十市町村ありますが、この三千百七十市町村の中でも、この今の時代にあって、おじいさんが町長をしておられたので御記憶かと思いますが、町を経営するわけですよね。これから多分そうなるんですよ。自治体を経営するという感覚が多分要るんです。その時代に合わせたようなルールづくりになりますと権限は移譲される、その方が、今言われるように自分でやれるからハッピーになるはずだ。そのためには自由でなきゃいかぬ、自由にやるためにはある程度銭も要る、そのためには税源は移譲だ、それも、いいかげんな話じゃなくて基幹税で渡せと。大体、基本的にそういうことになっているという流れは間違いなくあります。傍ら、こちら側に今までどおりやってきたところがありますので、これは、大いにやれやれと言う人が大体二割ぐらいかしらある、ちょっと待ってくれ、何もしてくれるな、今までのままがええぞと言う人もやはり二割ぐらいこっちにいらっしゃいまして、真ん中の六割ぐらいの首長さんがちょっと待てと言って、今かなり頭の中が、ここはいいけれどもこっちは悪いとか、実にいろいろ。これは経営者と同じで、これは自分でやるんですよ、そうしなきゃできないんだからと言うと、そんなこと言われたって、わしはそんなことをやるつもりで町長なんかになった覚えはないとえらくはっきり言われる町長さんも私のところには何人かお見えになりましたから、それはだめです、これからは違うんですよと。だから、首長さんをやられた方は、皆、能力のある方は、これはもっとやってくれ、ああ言ってくれと、これは実にいろいろ。本当にいろいろ、同じ県内でも、同じ郡内でも、全然ばらばらなことを言ってこられる方がいらっしゃいますので、今御疑問の点はよくわかるところでありますので、私どもとしては、その点に関しては、これは個別に対応する以外に手がないのです。こっちがやっても、要らない、それは要らないからこっちくれと言われるような方というのは、実は、実にいろいろいらっしゃいますので、この数カ月間、その対応、まことに同じ県内、郡内でもこれだけ違うものかというのが正直なところですので、細かく対応していきたいと思っております。

〇玄葉委員 わかりました。結局、再生プログラムというのは……(発言する者あり)いや、わかりましたというのは、分権改革の一部にすぎないということですよね、はっきり言いまして。つまり、我々のもともとの分権改革が実現しちゃえばそういう事業は全部包含しちゃう、包み込んじゃう、こういう話だということがよくわかりました。我々は、競争力の再生強化と同時に持続可能な生活圏を両立させる、そのために例えば住宅というものにも注目をしています。私は今回の予算を見て、やっと住宅ローン減税を継続する、やっとですね、私はその感覚が正直わからない。私だったら住宅は最優先ですね。衣食住あって、特に住宅ほど日本がまさに不足している、質の高い住宅が不足している、半数の人たちが不満を持っている、仕事を一番つくるのも住宅ですよ。私は、民主党としては住宅ローンの利子を控除する制度をつくろうと言っていますが、思い切って住宅にかかる消費税を非課税にするぐらいの措置をとった方がいいとすら思っているぐらいです。さらに言えば、国産材を使う、そういう住宅について優遇をしていく。そうすれば、緑の雇用というのが本格的に回っていく。我々は、政府も緊急雇用対策でやっていますけれども、根本的に緑の雇用、緑のダムというものをやろうとしています。ですから、民主党の予算案というのをつくりましたけれども、二千五百億円、年間で予算をとろうではないか、さらに地産地消だって数値目標をつけた取り組みをしようと。恐らくこれから同僚の議員が十二日にたくさん質問されると思いますけれども、年金も、実はこれは持続可能な生活圏をつくる上では極めて重要ですね。つまり、地域に行けば行くほど少子高齢化が進みます。ということは、地域に入る所得の中での年金収入の割合が非常に高くなります。しかも、今は厚生年金だけが議論されていますけれども、四割保険料未納の国民年金も含めて、抜本的に対策を練る、安定策をとるということで、かなり地域の資金が回りやすくなる、そういうことがあるだろうというふうに思います。ちなみに、我々は、国民年金も含めて、共済、厚生年金、一本化をして所得比例年金にしようと。一階建ては無料です、二階建ての部分は有料です。所得に応じて、保険料に応じて給付を受けられるようにします。もしそういう制度ができたら、消費税にも我々は言及していますけれども、それでも地域内の資金循環というのはしていきますよ。ですから、持続可能な生活圏をつくるということも含めて我々は考えている。これから議論しますけれども、制度設計も、国と地方、がらりと変えますから。アメリカの一つの強さは、やはりそれぞれ州ごとに産業政策を競っていることだと思いますよ。日本は、残念ながらそうはなっていません。あるいは、地域金融アセスメント法というのを我々提案していますけれども、債務者区分を上げた金融機関、これを公開しよう、あるいは個人保証を撤廃しよう、そういうことの総合戦略で我々は持続可能な生活圏をつくっていく、こういうことを、これは質問じゃありません、申し上げておきたいというふうに思います。それで、三位一体改革に入りたいと思いますけれども、まず、総理は、以前にも聞きましたけれども、どのような基本的な考え方で、国から地方、国から地方ということを叫んでいるのか、もう一度聞かせていただきたい。何が一番大事だと思っているのか。

〇小泉内閣総理大臣 この三位一体という言葉は別に地方に対する言葉ではないんですが、たまたま三点の改革が重要だということで三位一体という言葉を使っているわけであります。というのは、まず補助金の問題、地方交付税交付金の問題、そして税財源の問題。これ、一つ一つやっていくとなかなか難しいということで、なかなか進まない。難しい、全部難しい問題です、補助金の問題も、交付税の問題も、税源の問題も。難しいんだから、それでは一緒にやろうということが、いわゆる、三者一体でもいいんですけれども、三位一体という言葉の方がより人口に膾炙されているから三位一体という言葉を使っているわけであります。そういう中で、明治以来、先ほど麻生大臣がお話しされましたけれども、中央集権的な考え方があった、これからは地域の自主性、裁量権を拡大していこうという中で、一つの補助金をとってみても、中央省庁が、こういう事業をやると補助金を出しますということよりも、ある程度地方に裁量権を与えて、一々中央官庁がこの事業に補助金をつけるかどうかというよりも、一つの補助金を地方が使えるんだったらば、どのような事業をするかというのは地方の裁量権に任せた方がいいんじゃないか、その部分をふやしていこう、これが補助金の問題。それから、交付税交付金の問題につきましては、今、三千二百から若干減ってまいりましたけれども、市町村合併等によりまして。交付金をもらっていない団体というのは極めて少数。財政調整という機能が交付税にある。となると、財政の豊かな地域とそうでない地域、これはやはり調整しないと、必要な施策も財政が乏しいところはできない。例えば、東京と北海道、あるいは東京と各地方。東京は、財政的にも地方に比べれば豊かだということで、これは財源、税源にもかかわってきますが、企業の法人事業税をかけるに際しても、東京には企業が集中している、地方においては、税源、財源、税を実質ゆだねられても税源がないんだ、だから税のかけようがない、東京とは全く違うという意見、当然であります。そういうことから、むしろ、地方の中には、現状がいいという考えの地方もたくさんあります。おれたちは税源もない、財源もないんだから、今までのとおり必要な財源はよこしてくれという地域もあるんです。だから、そういう税財源と交付税と補助金というのは全部絡んできます。そういうことから、これは、一つ一つ難しい問題だったんだから一緒に考えよう、三者一体ということから三位一体の改革が出てきたわけでありまして、今の金子大臣の地域再生特区の問題も、中央が押しつけちゃいかぬ、地方のまず申請を待ちなさい、地方が意欲を出したところ、そういうことなんです。中央があれこれやるよりいいでしょう。まず地方が手を挙げてくれ、そういう中で考えていくというのがその趣旨でございます。

〇玄葉委員 平成十六年度予算における三位一体の姿がこのパネルでございます。今、総理がおっしゃった補助金、これが約一兆円、国から地方に対して補助金を削減しますと。そして、今おっしゃった税源の移譲、これは、平成十六年度予算では四千五百億円。そして、地方交付税、実質というのは赤字地方債分も入れているのでこういうことになりますけれども、約二・八兆円。私は、この地域デフレといいますか、先ほどおっしゃった、悪くなっている地域経済をますます悪くしてしまっている予算になっているというふうに思っていますが、ちなみに、この平成十六年度予算をつくるに当たって、総理は、三位一体、予算に反映させなさい、どういうふうに指示をされたんですか。

〇小泉内閣総理大臣 私は、基本方針を示すのが趣旨ですから、個別は担当大臣に任せる。まず一兆円、補助金削減目指しなさい、税源移譲もしなさい、交付税の改革もしなさい、具体的な問題はよく各担当省庁、地方、よく聞いてしなさい、この方針にのっとってしなさい、これが総理としての方針であります。

〇麻生国務大臣 今の示されました資料の前年度分がもう一枚欠けているところだと思いますね。そこのところを知っておられる上で聞いておられるんだと思いますんで、さすが町長経験者の息子さんは違うな、いいな。話が早くて大変助かりますんで、ちょっとその図を示されていた方がよろしいんで、人様の党を使ってまことに恐縮ですけれども。一兆円のうち、実にこの税源移譲という形で、今言われましたように、正確には二千百九十八億円というものと、そして税源のいわゆる移譲予定の分が二千三百九億円という形をそうやって渡した。だから、簡単に言えば、あと五千五百億足らぬじゃないか、基本的にはそういうことなんだと思うんです。私どもは、全くおっしゃるとおり、そのとおりになっておるんですが、その分は、基本的には、私どもから言わせていただければ、今までやりますそこの公共事業とか、それからいわゆる奨励的補助金というものは切らせていただきますと。そういったものは、基本的には、どうしても絶対必要な、例えば義務教育とか保育園とかそういったような、保育所とかいうものはきっちりやらせていただきますと。ただし、その他の部分につきましては、その各自治体においていろいろ努力をしていただきたいと。そういった意味で、その努力をしてもなおかつどうしてもできないという分につきましては、いろいろな形で私どもとしてはお話し合いに応じさせていただかないとこれはできないところがありますんで、そういった意味では、地域再生事業債の活用とか、その他これまで預貯金、蓄えられたお金を使うとか、財政健全化の弾力化等々でさせていただいて、いろいろ対応をさせていただきますということを申し上げておるということだと思っております。

〇玄葉委員  今の税源移譲は、確かに我々だったら、我々はこんな一兆円という少ない額じゃありませんけれども、補助金を削減する、それに大体相当する分を税源移譲するということで、我々ありますけれども、それはおいておいて、まず税源移譲のところを聞きたいんですけれども、例えば公立保育所の運営費というものを税源移譲した。先ほど総理大臣は、地方の自主性を高める、裁量を高めるんだ、それが国から地方と言っているわけだ、こういうふうにおっしゃっているわけですけれども、この税源移譲で、例えば公立保育所の運営費を税源移譲したことで、地方の裁量は高まったんですか。

〇麻生国務大臣 高まっております。基本的には公設、民営、自由にできます。高まっております。

〇玄葉委員 今、公立保育所には、例えば施設の設置基準だとかあるいは職員の配置基準だとか、そういうものがいろいろと定められているんですね。例えば、匍匐室の面積だとか乳児室の面積だとか、あるいは保育士の数だとか、税源移譲してもこれは変わっていないんですよ。変わったんですか、何か。

〇坂口国務大臣 最低基準を決めておりますが、その最低基準は変えておりません。しかし、知事会も市長会も、ともに厚生労働省の関係の予算の中で税源移譲してもらってもいいと言われるところは少ないんですけれども、ここの部分だけは、比較的皆さん方が、ここはしてもらってもいい、こういうふうに言われたわけでありますので、皆さんもやはりこの部分については何らかのそれぞれのお考えがあるんだろうというふうに思っております。基準は、最低基準を示したそのままでございます。

〇玄葉委員 結局、権限は手放していないんですよ。じゃ、総理。これから例えば三年間で四兆円おやりになる、我々はもう十九兆円やっちゃうという話なんですけれども、ただ、そのときに一番大事なことは、国の関与あるいは法令による義務づけというのは必ずあるんです。それをセットでやらないと、ほとんど意味がなくなりますからね。総理、わかりますね。

〇小泉内閣総理大臣 わかっているから三位一体改革をやっているんであって、地方において、逆に地方の人から陳情を受けて規制を強める動きもなきにしもあらずなんです。これはよく気をつけないといけませんよ。最低基準を緩和すると、やはり地方にも地方の規制を設けたいという組織があります。市会議員なり市長さんなり、陳情してきます。そうすると、やはりこの規制は大事かなといって、せっかく規制緩和の条件が整っているにもかかわらず、規制を緩和しないで、現状がいいという動きになってこないように、地方においてもやはりこの規制改革の意義、地方に権限移譲した意義というものを十分考えてもらいたい。この点はやはりお互い、与野党を通じて、地方にもっと自主性を出していくような努力が必要だと思っております。

〇玄葉委員 権限をなかなか手放せないから、例えば補助金の問題だって、総理は三年で四兆円というぐらいの数字にしたんだと思うんですよね。これは、今もう一回見ていただきたいんですけれども、率直に申し上げて、補助金で一番痛むのは中央省庁ですね。一つの権限がなくなる。あるいはそれに絡んでいる国会議員でしょう。一兆円だけ。税源移譲、一番困るのは財務省でしょう。税源移譲は一兆円にも相当しない四千五百億円だ。一方、地方交付税、これは実質でいくと二・八兆円だ。今、各自治体はなかなか予算編成ができない、こういう声をそれぞれの市町村、特に市町村とかで出しています。はっきり申し上げて、地方だけが泣いている。これが今の実態じゃないですか。

〇谷垣国務大臣 今、玄葉委員のお話、先ほどから財務省のための改革だとおっしゃるから、どこかで言わせていただかなきゃいけないと思っていたんですが、なかなか番が回ってまいりませんで。しかし、委員のお話を伺っておりますと、三位一体をやってまいりますときに、そこに、スリム化をしなければこの改革はできないという視点が私は脱落しているんじゃないかと思うんですよ。それで、例えば、そこに公共事業がございますね。公共事業の場合は、要するに、それは財源廃止しても建設国債でやっているわけですから、なかなか地方にお譲りする、建設国債廃止して、では、どう財源をするかといって、出てこないわけです。どうしてもスリム化の視点というものが必要でございます。ですから、補助金改革でも、では補助金をそのままなくして全部地方に譲れば済むというわけじゃありません。補助金が廃止されて、必要なものだけやはり地方にやっていただく。だから、それは税源移譲の検討対象になるわけですけれども、もともと必要でないもの、あるいは廃止すべきもの、これは地方に税源をお譲りする必要もない。そういうことでやらせていただいたのがあの結果でございます。

〇玄葉委員 二つ申し上げたいんですけれども、一つは、こうして交付税を今削っていく、確かに、三位一体の中の地方交付税、いずれ交付税に対する依存比率を低くしていこう、これは当然だと思います。だけれども、その前に一つ申し上げなきゃいけないのは、どうしてこれだけ地方交付税の借金が生まれてきたかということを皆さんはよく認識をしなきゃいけないというふうに私は思うんですね。それぞれ補正予算等々で財政支出をして、率直に言って、使わなきゃ自治体はしかられる、このぐらいのところまであったといろいろな自治体の関係者から聞きますよね。まず、このことの反省をしていただきたい、それが一つ。もう一つは、スリム化、確かにそうでしょう。だけれども、問題は、補助金と税源移譲と地方交付税とそれぞれ改革をしていかなきゃいけないんですけれども、まさに、その改革にはプロセスとか優先順位とか方法とかがあって、それが一番大事なんだと思いますよ。このまま進めていくと、恐らく結果として三位一体改革はとんざをするだろうと私は思っています。今の平成十六年度予算で見る限り、一言で言えば、地方交付税交付金の改革だけと言ってもいいかもしれませんし、少なくとも先行型なんですね。先行型ですよ。私は全く逆です。あるいは民主党は全く逆です。いずれ交付税の依存比率を下げるためにも、若干交付税はバッファーにしていい。そのかわり、補助金、中央省庁が持っている権限、これを一気になくしていこう。もちろん、一つ一つ見ますよ。一つ一つ見ますけれども、一気になくしていこう。税源移譲も五・五兆円まずやろう。そして、十九兆円の補助金のうち五・五兆、もし税源移譲するとしたら、その残りは一括交付金という形でそれぞれの自治体に使い道自由なお金にして差し上げよう。これは革命的なことだと思いますけれども、やってやれないことはない。全然、プロセス、方法、優先順位が違うということです。わかりますか。

〇麻生国務大臣 総額約二十兆というのが補助金、総額だと思うんですが、その総額のうち、約半分が福祉、それを切っちゃうというわけですよね。(玄葉委員「切っちゃうわけじゃない」と呼ぶ)いや、それは税源で渡すわけだから、切っちゃうというわけだ。そういったような話が今いきなりできるかと言われると、一挙に全部やっちゃうというのはちょっと無理があるんじゃないか、むちゃなんじゃないかなというのが率直な実感なんです。それで、私どもは、その四兆というのを出したおかげで、一斉に、十兆だ、八兆だ、十一兆だ、いろいろな説が、知事会だ、市長会だ、いろいろ出てきた、結構なことだと思うんです。民主党も、その案を出されたんで、そういった案が出てくるようになった。これは民営化を言ったからいろいろ出てくるようになった。先ほどの総理の答弁と似たような話で恐縮ですが、基本的には四兆というものの額を示したことによっていろいろな案が出ることになったということだと思っております。それから、財務大臣の答えられたスリム化の点も、これはぜひ、いろいろ、この案でやれると言われる市町村も実はいらっしゃるので、そういった意味では、まず最初にきちんとした対応でやっていかないかぬところですが、先ほどの答弁にもありましたように、よく御存じのように、もう税源を移譲されたって、税源をかける法人もなきゃ住民もおらぬというところに徴税権を与えられても全然話になりませんので、そういったところには当然のこととして交付税という調整する能力、バッファーという言葉を使われましたが、そういったものが必要というのははっきりしておると思いますので、今後とも、全部日本じゅうが均一化されるはずもありませんし、その地域地域の特徴が出てきて当然。特色ある地域が出てくるわけですから、その意味におきましては、地域において、人は少ないけれども、そこは水を出し、そこは空気をつくっているというところも必要でしょう。その意味では、その他の調整という意味では、交付金の機能というのは今後とも維持されるべきものだと思っております。

〇玄葉委員 一つは、社会保障を、我々、税源移譲したり一括交付金にしたときに切ってしまうということでは決してございません。それは地方に任せようというのが我々の考え方だということと、もう一つは、今麻生大臣の答弁で違うのは、政府が四兆円というものを出したから知事会も出したし民主党も出しただろう、こう言うんですが、民主党は政府が四兆円と出す前からその額を、十九兆円ということも含めて言っている、主張しているということをまず知っていただきたいというふうに思います。まず大事なことは、国の権限と税財源を思い切って手放せるかということだと思います。だけれども、それは一兆円からいくんだというのが総理の方針だ。しかし、よくわからないのは、総理は、午前中にも議論に出ていましたけれども、一方で道州制ということを言っているわけですね。そんなにすぐ一気に地方に渡せないじゃないですかと言いながら、一方で道州制の検討をする。どういう道州制を検討しているんですか。

〇小泉内閣総理大臣 私が申し上げた点を素直に受け取っていただければいいんですが、改革と言うと、改革の名に値しないということではなくて、今の道州制も、よく申し上げているんですが、今、私は道州制を実現するということは難しいと言っているんです。だから、将来たとえ道州制が実現された暁においても、北海道はそのままであろうと。北海道という地域を考えれば、北海道の地域によその県からその権限を北海道と一緒にやろうということの議論は起きてこないだろう。逆に、北海道の一部を削減してよその地方につけて、その地方の自主性なり権限なりを移管しようという動きは出ないだろう。今、道州制が実現できなくても、北海道は道州制特区みたいな考え方で北海道の自主性を尊重できる対応があるのではないかということを言っているんですよ。だから、全国の道州制の議論とは全く別です。北海道が独自に、今でも北海道の中に県はないんだから。四国よりも広いんです、市町村。だから、道州制の議論というのは各地域、東北ブロックを全部州にしようとか、九州を全部、県じゃなくて州にしようとか、そういう議論が出ておりますので、北海道というのは、たとえ道州制が議論できても知事を全部一緒にする必要もない、今、知事一人だから。市町村合併なりあるいは中央の出先の機関を整理統合するようなことによって、北海道は将来道州制ができたとしても、独自の地域主権を生かしたような、あるいは裁量権を生かしたような対応ができるのではないかということで、今の地方分権、三位一体の改革と、道州制特区のモデルとして北海道が自主的な提案をしてくれということと全く矛盾しておりません。

〇玄葉委員 正直、全く中身がないなというふうに思いますね。(小泉内閣総理大臣「何で中身が」と呼ぶ)いや、全く中身がないなというふうに思いますね。だから、どういう発想で道州制というのを考えているのか、その発想と中身を聞いている。

〇小泉内閣総理大臣 私は、道州制の中身は、具体的には議論する段階で私がとやかく言うべき問題じゃない、よく議論してください、将来の問題だと。しかし、北海道は、道州制が実現した暁にも北海道の地域は地域としての主権を確保するだろうということを言っているんです。だから、道州制の中身、どの地域を州にするかというのは、私は、今、中身を言えと言っても、言う立場にはありません。また、その中身まで具体的に検討している段階でもありません。私の中身というのは、今、地域、三位一体改革であります。それと道州制の特区モデル、北海道独自の自主性を発揮してくれというのと全く矛盾しません。中身がないどころか、これほど中身が濃いのはないじゃないですか。

〇玄葉委員 よくわかりませんね。まず、これは総理、一緒に考えていただきたいんですけれども、ニュージーランドという国がありますけれども、ニュージーランドの人口は三百九十万なんですね。同じように、大体日本と一人当たりの豊かさが同じ国々、例えばアイルランドなんかもそうかもしれない、ノルウェーもフィンランドもそうかもしれない、それぞれ三百万人台とか四百万人台とか五百万人台ですね。北海道、五百八十万ですよ。道州制を例えば考えているというときに、もう国家としてそのぐらいの人口があれば経営できるんだ、そのぐらいの発想で私は道州制を検討しているならわかるんですよ。そのぐらいの発想を持ってほしいということを言っているんですよ。民主党はそういう発想を持っているということですよ。

〇小泉内閣総理大臣 そこが全く違うんです。あなたと違うんです。国がとやかく言うべき問題じゃない。北海道が知恵を出してください、北海道がどのように自主権、裁量権を考えているのか、その北海道の提案を受け入れて国は考えましょうと言っているんです。私が、国が北海道にこうやれと押しつける考えはありません。

〇玄葉委員 いやいや、そういう能力があるかどうかということを聞いているんです。あるということを前提に道州制というものを考えているんだったら、私はわかると言っているんです。ただ提案を聞いてそれをといったら、まさにお上依存になっちゃうんですよ、お上主義になっちゃうんですよ。そのことを聞いているんですよ。

〇小泉内閣総理大臣 何回も言っているでしょう。北海道が自主権、裁量権を拡大するのはいいことだ、だから国は押しつけませんと。北海道が、まずこういうことをやりたい、このように自主権を拡大したいというのは、北海道自身が考えた方がいいと言っているんです。その北海道自身の提案をよく検討して、それを北海道の自主権が拡大するように政府としても支援していきたいというんです。他の地域の道州制というのはこれからのことであります。これは、将来まだずっと先のことであります。

〇玄葉委員 民主党も、あるいは知事会なんかも、今議論がありましたように、例えば、都道府県レベルの補助金のほとんどを、もういいよ、要りませんと。そのかわり、九兆円要りませんから、一兆円は我々で節減しますから八兆円の税源移譲をしてくれ、こういうことですね。ほとんど民主党と発想は同じなんですけれども、我々の発想の根本にあるのは、そのぐらいの人口があれば国家経営だってできるんだ、このぐらいの発想がなければ実はこういう案は出せないですね。もし、この考え方が違うということであれば、私はあくまで自民党政権では分権改革はできないなというふうに言わざるを得ないと思います。塩川前大臣が、ある新聞のインタビューで、まさになぜできないかの理由を端的に語っています。一つは、もともと考え方が違うということもあるかもしれませんし、もう一つは、こういうことを言っています。担当大臣はみんな役人に丸められてふにゃふにゃになっている、やっぱり中央省庁が権限にしがみついている、国会議員は皆中央省庁の族議員化されていてよう言わない、数字合わせはこっぱ役人のやることです、こういうことを言っています。役人が悪いわけじゃないですよね、はっきり言いまして。政治がリーダーシップをとれないから悪いんだというふうに思います。ですから、我々とはやはりこの分権の問題では決定的に体質も含めて考え方も大分違うなということが、きょうわかりました。もう一つ、独立行政法人に問題を移りたいというふうに思いますけれども、国から地方ということで今聞いてきましたが、官から民、その一つの象徴が郵政であったり道路であったり、この独立行政法人だろうというふうに思います。今、自治体側からは、自治体にばかり、先ほどの谷垣大臣の話じゃありませんが、スリム化あるいはリストラを求めて、国はリストラしていないじゃないか、スリム化していないじゃないか。私たちは、国会議員だって減らしていいということを言っています。議員年金だって廃止プロジェクトチームというのができて今議論をしています。そういうところから始まって……(発言する者あり)しかし、格好いいことを言うなというやじもありますけれども、実際身を削る努力をしないとなかなかこれはついてきてくれないと思います。ちなみに、特殊法人改革というのが行われていますけれども、特殊法人改革の中で廃止された法人というのはあるんでしょうか。

〇金子国務大臣 十五法人で廃止をされております。

〇玄葉委員 何をどういう形で廃止したんですか。

〇金子国務大臣 ちょっと待ってくださいね。(発言する者あり)いやいや、個別のお話が、要請がありましたので、間違えないように。石油公団が、これは廃止ですけれども、六法人が他の特殊法人から移行しました独立法人に移管をされております。もう一つだけ申し上げれば、宇宙開発事業団等四法人が既存の独立法人等に統合されています。ですから、十五法人、その他例がありますけれども、廃止されていますけれども、そのものが廃止されているわけではありません。

〇玄葉委員 まさに、これは今大臣がおっしゃったように全部残っているんですね。廃止と言ったけれども、例えば簡保の福祉事業団は日本郵政公社に、今おっしゃった宇宙開発事業団は独立行政法人宇宙航空研究開発機構に、あるいは日本労働研究機構は独立法人労働政策研究・研修機構に、ほとんど実態的に、実質廃止されたものがないというのが今の現状であります。同時に、予算も特殊法人向けに財政支出を減らしたと言っていますけれども、独法向け、独立行政法人向けの財政支出がその分ふえているんですね。結局相殺されているだけで、減額はほとんどないというのが今の現状ではないでしょうか。さらに、時間がありませんので、一つだけ総理にお聞きをしたいと思いますけれども、例えば、平成十五年十月までに独立行政法人化した九十二法人の中で、例えば理事長さん九十二人の中で七十四名が何と天下りであります。あるいは常勤の役員の皆さん、この方々も三百九十七人の中で三百二十八人、八三%が同じように天下りでございます。この実態と現状を総理はどういうふうにお考えになられますか。

〇小泉内閣総理大臣 今後とも特殊法人改革は必要でありまして、これからも、天下りの問題あるいは特殊法人の役員の問題、廃止できるものは廃止する、この方針にのっとって進めていきたいと思います。しかし、最も特殊法人の中で、出口の方で大きなものが道路公団の民営化問題、入り口の方では郵政民営化の問題、その最も大きな問題に手をつけていくというのに最大限の努力を傾注していきたいと思います。

〇玄葉委員 道路公団も郵政もいいんですけれども、ぜひこの独立行政法人、この間も申し上げましたけれども、フロアも予算も変わらない、名前が変わっただけだ、天下り職員がふえた、この天下りがこれだけいることについてどう思いますかということを聞いているんです。

〇金子国務大臣 昨年の十二月には、既にこの天下り人事については、閣僚をベースとした閣議人事検討会議というのを開いておりますので、これについて非常に厳しい対応が行われる。もう一つだけ申し上げさせてください。役員数はふえたとおっしゃっていますけれども、四割削減の方向を確実としております。それから、役員についている退職金でありますけれども、これも十四年三月からずっと続けておりましたけれども、三分の一の水準に削減をしております。

〇玄葉委員 退職金の問題は、一種の、お茶を濁すというか目くらましという状況だと思います。総理は、一年以上前にこういうことを言っていますよ。天下りにしてもそうです、この問題をどうやって直すかということが今回の特殊法人改革の主眼の一つだ、こういうふうにおっしゃっている。総理になられて、最近ですよ、特殊法人が新たに独立行政法人になったのは。それなのに、総理の指示が全く行き届いていない。郵政も道路もいいけれども、この独立行政法人の問題についてしっかり対応してくださいよ。

〇小泉内閣総理大臣 しっかりと対応していきます。

〇玄葉委員 対応しなかったじゃないですかということを言っているんです。

〇小泉内閣総理大臣 今言った退職金の問題においても役員の削減にしても、対応しているんです。これをしっかり対応していきたいと思っております。

〇玄葉委員 ですから、この一年で総理は答弁されているんですよ、絶対にこれは対処すると言って。対処するとしているんです。だけれども、総理が在任中ですよ、今回特殊法人が独法化したのは。そのときに、まさに理事長を変えようと思えば変えられたんですよ。天下りをなくそうと思えばなくせたんですよ。総理は、事務次官がそのまま理事長になれるとは思わないでくれとたしか指示されたという新聞記事を見ましたよ。全然守られていないじゃないですか。そのことを言っているんです、総理。

〇小泉内閣総理大臣 これはきちんとやっていこうと。既定路線で自動的にいくものではない、人材をよく見ながら対応していこうと。天下りを自動的に認めない、これはもう着実にこれからもやっていきたいと思います。

〇玄葉委員 結局、今回官から民ということで、どうも郵政と道路もなかなか、進んでいる進んでいない、議論があると思いますけれども、独法に関しては、確実に独法天国になってしまったということは間違いない。それともう一つは、国から地方へというのも、国から地方へというスローガンそのものは私も賛成なんですね。だけれども、今回の平成十六年度予算案に関しては、どうも単なる地方切り捨てになってしまっている、財務省のための改革にすぎなくなってしまっている、このことは申し上げておかなくてはいけないというふうに思います。

〇谷垣国務大臣 先ほどからいろいろ言いたいことをおっしゃって、なかなか発言の機会がありませんので。特殊法人向け財政支出がちっとも減っていない、独法にやったのからすればほとんど減っていないじゃないかとおっしゃいますが、平成十三年度予算から平成十五年度予算に向けましては、平成十三年度は五・三兆だったんです。それが平成十五年度では、独法向けのを含めまして一・四兆減っているんですね。それから、平成十五から十六は、独法向けを含めて四百十三億減っているんです。ですから、そういう流れを御理解いただきたいと思っております。それから、もう一つ付言させていただければ、先ほどから……(発言する者あり)わかりました。民主党はたくさん、独法もカットするということをおっしゃっておられまして、大変御努力されて予算案もまとめられました。しかし、例えば独法でも、科学技術関係の独法から三割を削るといったときに、民主党が推し進めておられる政策の方向と合致するかどうか、その辺の御説明もまた聞かせていただきたいと思っております。

〇玄葉委員 基本的に独法でなくてもできると思いますし、我々は天下りについてもきちっと禁止法案というのを出していますし、先ほど申し上げた国から地方へというのも、我々なら地域発展のための国から地方への分権改革にしてみせるということを最後に申し上げて、木下委員に譲りたいと思います。どうもありがとうございました。

ページトップへ