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Information / メッセージ

日本の「つくり直し」に向けて (国政報告会より)

平成20年3月2日開催の国政報告会より抜粋

~「ねじれは力」、「不議会」を「議会」に~

 歴代総理の指南役とされた陽明学大家の安岡正篤先生の著作の中に

「賢明な結論を導き出すのが議会であり、その気がないのは不議会である。」

という言葉があります。

 衆参のねじれという状況下で、国会が膠着・混乱している今日でありますが、私は本来、「ねじれ」は「力」であると考えています。「ねじり鉢巻き」、「バネ」といったものをみても、捻れていることでより大きな力を発揮する。政治においてもこの衆参のねじれをプラスの力に変え、各政策論議においてお互いがよりよい結論を導き出すよう努力すべきです。

~未来への希望が急速に失われている~

 初当選させて頂いた15年前より、

「今(当時)の社会構造・行政構造を今後も続けてゆけば日本は衰退してしまう。だから私は政権交代可能な政治体制の実現を目指す。」

と一貫して訴え続けてきました。

現実はどうなったか。1人当りのGDPは1993年当時には世界第2位だったのが、現在は18位。

PISA(OECD加盟国の15歳生徒の学習到達度調査)も調査をする度に、各科目において日本の順位は下がり続けています。急速な少子高齢化が世界に先駆けて進み、人口が毎年60万人ずつ減少している。国家・地方自治体ともに巨額の財政赤字を抱え、国民の安心の基盤となるはずの年金制度や皆保険制度、セーフティネットも危うい状態にあります。

こうした日本の現状やこの国の将来に、多くの国民が漠然とした不安感や閉塞感を抱いているのではないでしょうか。

東京大学大学院の木村忠正助教授が行った「世代間の幸せ度調査」の国際比較によると、「親・自分・子どもの世代でどの世代が幸せだと思いますか。」という問いに、アメリカ(シリコンバレー)とスウェーデン(ストックホルム)ではどの世代もだいたい同じくらい幸せだろうという人が最も多かった。中国(上海)と韓国(ソウル)では、親の世代よりも自分の世代、そして子どもの世代の方がもっと幸せになるだろうという人が一番多かった。それに対して日本は、自分達の世代より子どもの世代が不幸せになるのではという回答が8割にも上り、こども達の方が幸せになるだろうという人がほとんどいなかった。国民の多くが将来に希望を見出せないでいるのです。

 こうした時代に政治に求められていることは、小手先の対処的措置ではなく真の改革を断行することであります。この国を「つくり直す」ぐらいの変革をしなくては国民の未来への希望を再生することはできません。「地方重視」、「生活重視」、「技術・知識重視」の観点に立ち、超少子高齢化社会における社会保障セーフティネットの張りかえ、人口減少時代に対応し得る成長戦略、地球環境問題への対応、教育改革、農林業の再構築、地域主権国家づくりなどの課題について、それらを克服する戦略を描き課題を解決することで世界に範を示さねばなりません。

~道路特定財源は一般財源に~

日本を「つくり直す」わけですから、道路特定財源を一般財源化することは当たり前のことです。車の取得・保有、またガソリン・軽油に課税し、自動車ユーザーから徴収している道路特定財源。毎年約5.7兆円の税収があり、現在はそのほとんどを道路建設のみに充当しています。この道路特定財源は道路のみにではなく、他の政策分野にも自由に使えるよう一般財源化すべきです。

~特別会計のムダ使い~

 そもそも、国会で厳しいチェックを受ける一般会計と違い、国民や国会の目の届きにくい特別会計は、各所管官庁の利権と化し、無駄遣いされていると指摘されてきました。元財務大臣の塩川正十郎さんは、当時の予算委員会で、「母屋ではお粥をすすっているのに、離れではすき焼きを食べている。」と揶揄しています。

現在、道路特別会計も含め17の特別会計があり、その予算規模は総額で225兆円、そのうち年金など将来の給付のためのものや重複したものなどを省くと約17兆円となります。この特別会計の余剰金を各省庁が積み立てていた「へそくり」が、巷で「霞ヶ関埋蔵金」と言われたお金で、財政融資資金特別会計、外国為替資金特別会計だけで約10兆円程度の適正規模を上回る積立金があります。余剰なものに関しては一般会計にまわして有効に活用していかなければなりません。そして、毎年入ってくるフローの部分についても無駄使いを徹底的に削るとともに、支出に縛りをかけている必要がないものは一般財源化していくべきです。

~道路中期計画の問題点~

昨年、政府・与党は、今後10年間で道路建設に約59兆円を投資することを決定しました。しかし、その道路中期計画については、中身は過去(平成14年の交通コンセンサス統計)のデータを基に作られ、詳細もかなり大雑把なものであることが今国会の我々の追求で判明しています。明らかに毎年の道路特定財源を全て道路建設に投資するための最初から結論ありきの数字の辻褄合わせとしか思えません。無駄遣いや非効率的な支出が次々と明らかになってきていますが、こうした杜撰な会計の背景には、総額が5.7兆円と消費税2%分(約5兆)以上になる巨額が道路建設のみに使われているという特別会計の弊害があるのです。

地方で最大の課題となっている勤務医師の不足問題。本年その対策に手当された予算は約160億円です。島国の日本、経済が国際化する中で空の玄関となる空港の役割は非常に大きなものとなっています。しかし、現状は世界一高いと言われる着陸料が主なネックとなり、アジアのハブ空港となるべき成田空港も上海や北京、ソウルといった他の空港に輸送量等で大きく差をつけられています。この空港の直陸料、全国の空港の年間料金は約800億円です。例えばこの着陸料を国が負担し、無料にするだけで得られる経済効果は図りしれません。これらの事例をみても道路特定財源の5.7兆円という額がいかに莫大なものであるか、そしてこの巨額の財源を道路のみに使っていることが問題であるかが分かります。政治がリーダーシップをとり、この道路特会を他の政策分野との競争原理が働く一般財源にし、貴重な財源を戦略的・効果的に配分するべきです。

我々が道路特定財源の暫定税率廃止・一般財源化を打ち出すと、政府・与党だけではなく、全国の首長さん達が地方の道路建設ができなくなると反対の声を上げられました。しかし、道路中期計画の中身をみると、立体交差事業に22兆円、また首都環状線(首都高速中央環状線新宿線・品川線、東京外かく環状道路、首都圏中央連絡道路)の建設に5兆円以上など、59兆円のかなりの部分が大都市部、特に東京に投資される予定であることが分かります。この計画で高速道路以外の地方の真に必要な道路の建設が促進されるのか甚だ疑問です。道路建設の決定権をもつ国交省道路局の指示で全国の議会・首長が一斉に反対運動を展開している今日の様相は、官僚主導による中央集権体制の極みです。一般財源化することで、地方は自由にその地域の最優先課題に財源を配分できます。道路が必要な地域は、その一般財源から堂々と道路建設を行えばいいのです。地域が自らのことはできるだけ自らで決め、そして地域づくり・運営を行ってゆく地方主権社会を我々は目指すべきです。

 国家・自治体ともに財政が逼迫し、また社会構造が激しく変化していくのに伴い政策課題が山積している現状において、道路特定財源を今後10年間も維持するということは、まさにこの国が改革を断行せず、衰退してゆくその象徴となる事例であると私は考えています。党利党略を越えて、なんとか与野党でいい方向に修正できるよう全力を尽くします。

~農林業政策のつくり直しで地方再生~

 地方重視の観点から農林業政策の再構築は喫緊の課題であります。

 農山村地域の過疎化は急速に進んでおり、福島県をみても高齢化が進み集落が消滅の危機に瀕している地域が少なからず存在します。

2005年の国交省の集落状況調査によると全国の限界集落の数は、7873集落(全体の12.7%)、その内いずれ消滅すると予想される集落数は2641(10年以内の422集落も含む)にも上るのです。こうした限界集落の多くが農山村地域であり、農林業の再構築なしにこの地域を再生させることはできません。

 食料安全保障の観点からも農業の再生を急がねばなりません。

 12億の人口を擁し、年10%の成長を続ける中国が食料純輸入国になりつつあり、人口10億、年7~8%の成長を続けるインドも中国の後を追っています。海外の食料が安く手に入る時代は終わろうとしています。

自国の食料はできるだけ国内で生産する。今日39%しかない食料自給率をいかに上げていくのか。

我々民主党は、農産物の市場価格と生産価格の差額を補償することを柱とした農業者戸別所得補償法案を昨年国会に提出し、12月9日に参議院にて可決しました。同法案は、一定の所得補償することで全ての販売農家を下支えしつつ、規模加算によって規模拡大に積極的に取り組む農家にもイニシアティブを与え、食料自給率の向上、更には農村の再生を図ろうとするものです。約1兆円掛かることから経団連をはじめとする経済界からは農村地域へのバラまきと大きな批判を浴びていますが、しかし、私はこの農業の再生・農村の再生は「政治の意志」であると考えています。国家の長期的視野に立ち、「政治の意志」として多少のリスク・負担が伴っても大胆に取り組まなければならないと考えています。

 林業の再構築も大きな課題です。

 ここ数十年、安価な外国産木材に押され国内林業は全くの不採算産業でした。

しかし、状況が変わりつつあります。中国等の新興国の急速な発展などに伴い、外材が国産材と変わらないほどに値上がりしてきています。日本の多くの造林は、あと10年ほどで60年周期の伐採期を迎えます。この伐採期に向け、農業政策と同じような一定程度の所得補償をする制度を導入し、林業の再構築を図るべきです。また、日本はドイツとほぼ同じ造林面積を有しながら、その生産性は3分の1程度しかありません。この生産性を飛躍的に向上させる政策にも取り組まなくてなりません。

農業と同様、下支えと生産性向上の後押しを両輪として林業の再生に取り組んでいきます。

~環境技術で世界をリードする技術立国~

 現在、環境問題が地球規模の大きなテーマになっています。私は来年ぐらいにはこの環境問題への取り組みが国民運動になっているのではと考えています。

 諸説ありますが、多くの学者・研究者がこのまま何の対策も施さなければ、地球温暖化は加速度的に進み、温暖化よってもたらされる海面上昇によって、今世紀中には東京・ニューヨーク・ムンバイ・上海などは水没するだろうと予測しています。

 我々民主党は以前より、二酸化炭素の排出権取引なども導入し、環境問題に積極的に取り組むべきだと主張してきましたが、政府・与党の対応は常に後手々々になってきました。世界の潮流として、いずれ将来CO2を排出すればお金を払い、逆にCO2を吸収、若しくは排出量を削減すればお金を得るという仕組みを導入せざるをえないと考えています。

 日本は技術力では以前世界のトップクラスにあります。ハイブリッド車・デジタル家電・高機能携帯などはもちろん、エネルギー効率分野でも最先端です。この急速に進行する環境危機をピンチとしてではなくチャンスと捉えて、更なる環境技術のイノベーションを促進し、世界に爆発的に普及させてゆく戦略を創り上げてゆかなければなりません。

私はこの環境技術での戦略的取り組みこそ、これからの日本の最優先課題であると確信をもっています。日本の将来を左右する政策課題であるという認識で取り組みたいと思います。

~子どもインターネットについて~

衆議院の青少年問題に関する特別委員会の委員長に就任し、昨秋より子どもとインターネットの問題に取り組んでいます。青少年にとって有害なサイトが氾濫している問題、また、プロフや学校裏サイトを使用したネットによるいじめ等の問題は看護できないまでに深刻化しています。

この種の問題は、大人の目からは見えにくく、また、子どもは親や教師など大人には相談しないため、子どもたちが事件に巻き込まれたり、いじめを苦に自らの命を絶ったりするなど、不幸な出来事が起こって初めて表面化するケースがほとんどです。

多くの子どもが、買いあたえられた携帯電話を食事中も寝る時も24時間片身離さずもっているようになります。従って、携帯電話から繋がるサイトの中に有害なものや悪影響を及ぼすサイトが存在する今日の状況は、子ども達のすぐ隣に危険地帯があるようなものです。オモチャに極少量の鉛が混入していただけでも大騒ぎするのに、ワンクリックで子ども達が心をズタズタにされる携帯電話の問題点を野放しにしていたのです。

我々の働きかけの結果、事業者は今春から18歳以下の契約者の携帯電話には親が不同意しなければ原則フィルタリングをかけることを決定しました。このフィルタリングによって子どもたちは違法・有害サイトにはアクセスできなくなり、基本的には安全が確保されました。しかし、現在のフィルタリングは技術精度がまだ高くなく、健全なサイトにもアクセスできなくなるといった解決してゆかなければならない課題もあります。

子ども達が安全にインターネットを使えると同時に健全なコンテンツがさらに発展していかなければなりません。“子どもに安全な”高機能携帯電話が日本で生まれ、世界のモデルとなるように誘導したいと思います。

~政権交代による「日本のつくり直し」~

 いかに「未来への希望」を再生してゆくか。

そのためには、「生活重視」、「地方重視」、「知識・技術重視」の政治でこの国の「つくり直し」をしなくてはいけません。今日、地方自治体は中央政府により裁量権を制限されたまま財源を減らされ続け、財政はギリギリのところまで逼迫し、その影響は地方経済やそこに住んでいる方々の生活にまで及んでいます。

私は党の分権調査会長として、現在の個別の補助金を廃止して、その財源を各自治体が自由に使える一括交付金化する法案を先月まとめ、提出しました。本格的な地域主権国家づくりの第一歩として、地域が本来有している豊富な潜在力の蓋を開ける仕組みです。地域が自ら考え、自らの地域の特性を活かし、自ら行動を起こしてその潜在力を最大限発揮してもらえるよう導かねばなりません。

限られた予算を集中的に且つ効率的に配分し最大の成果を得ること。同時に財政再建を着実に進めることが我々には求められています。今後、社会保障セーフティネットの張り替えは不可避です。また累増した債務により財政状況は益々厳しくなります。子どもたちなどの後の世代にこれ以上の負担を残すことはもう許されません。

冒頭にも触れた安岡正篤先生は次のような言葉も残していらっしゃると記憶しています。

「なぜ『省』という字が官庁に付くのか。『省』を訓読みすると『かえりみる』、『はぶく』。つまり、常に行政は省みて、不要なものを大胆に省くことが求められるからである。」

まずは徹底的にムダ使いを削る。そのためにもムダ使いの温床になっている旧態依然の構造を一度断ち切るため、我々は政権交代を実現しなくてはいけません。政権交代なくして天下りなどをなくすことはできないしょう。いずれ、年金・医療制度の再構築の際にお願いしなければならなくなるであろう消費税の増税も、徹底したムダ使いの削減なくして国民の理解を得ることはできません。そして、名目成長率3.5%以上を目標とした成長戦略を練り上げ、時代を先見した知識・技術重視の政策を展開しなくてはなりません。

日本は大きな変革期を迎えています。ここで新たな国のかたちを創造できなければ日本の衰退は免れません。

日本の「つくり直し」は私たちに与えられた命題であります。そのためにも次期総選挙での政権交代に向け、政策づくり・国家戦略づくりに全力を傾注したいと思います。本日は日頃考えていることの一端を申し述べました。今後とも、よろしくお願い申し上げます。

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