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年頭に思うこと

昨年の年末、二つの現場に出向いた。

 一つは、BSEの現場ともいうべき家畜市場。そこでは、例えば、肥育農家が25万円で子牛を購入し、さらに25万円の飼料代をかけて育てた牛が、13万円で売られたり、ひどいものは値がつかなかったりしていた。

  もう一つは、中国のものづくりの現場。北京郊外の縫製工場で、「安かろう、悪かろう」から「安かろう、良かろう」へと脱皮した中国の製造業の姿を、改めてこの目で確認した。

  前者には、緊急かつ抜本的な立法措置が必要であるし、後者には、特許などの知的所有権戦略の確立や労働賃金引き下げが不可避と考えるが、いずれにしても、この二つの現場に象徴されるように、多くの日本人にとって厳しい年越となった。

 さて、小泉改革は、現代日本の本質的課題に迫る改革となっているのだろうか。

 特定の状況下で成功したシステムは、状況が大きく変われば、そのままでは失敗するのは、自明の理である。

  日本の歴史と伝統という柱は残しても、基本的に古い家屋を壊さなければ、新しい住まいはつくれまい。小泉さんは古い家を壊すのではないかという淡い期待は裏切られつつある。

  ほんものの改革は、文明史的かつ根源的な思想に裏付けされなければならないし、目指すべき国家像・社会像が提示され、それらを実現するためのシステムや制度のつくりかえが伴うはずである。

  昨年、加藤寛氏が、小泉さんを佐々木小次郎にたとえたことを思い出す。「小泉さんは、佐々木小次郎のように、かっこよく、伊達男である。つばめがえしで人気もでるだろう。しかし、いずれ宮本武蔵のような、素朴で深く考えている人物が必要になる」と。

  小泉改革の推進勢力やそれへの抵抗勢力は無論のこと、多くのマスコミも含め、改革の課題設定が間違えてはいないだろうか。

 世知辛い世の中である。15年前からの愛読書である佐藤一斎箸「言志晩録」に次のような一節がある。

 

  一燈を提げて暗夜を行く

   暗夜を憂うることなかれ

   ただ一燈を頼め

 

 一燈とは、自らの信念、原理原則、テーマという意味だろうか。

  本年も宜しくお願い申し上げます。

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